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うまいものJAPAN ///////////////////////////////////////////
「うまいもの便り」 2004年9月
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さすがの暑さも和らぎ、夜空にまたたく星も月も、秋の気配を漂わせる頃になりました。
アテネのオリンピックも終り、寝不足からもやっと解放されております。
今回のオリンピックでは大量のメダル獲得もさることながら、
今までになく、親子、友人、仲間、監督やコーチなどと選手の間に
人の絆の強さを感じさせてくれました。
そしてもう一つ、柔道や体操、水泳などの日本のお家芸の復活もありました。
食の世界でも、ヨコメシの氾濫に押し流されず、日本人のDNAに根ざした
タテメシの力を信じたいと思っています。
枝野さんのブルーベリージャムの発送を終わりました。
たくさんの方々からご好評いただき、中には、もう来年の予約をという
お申し出もいただきました。本当にありがとうございました。
これからも、心を込めて美味しい食品の発見と開発に努めてまいります。
中に、「少し甘かった」というご感想もありましたが、防腐剤を全く使っておりませんので
これが、ぎりぎりの甘さの限界ということで、ご理解いただきたいと存じます。
さて、8月は東北3県(青森・秋田・岩手)を廻ってきました。
一度は行ってみたかった龍飛岬。
津軽海峡は夏景色でした。
龍が飛ぶように風が舞う町。
源義経が龍のように飛んで、海峡を越えたという伝説のある岬。
いにしえ人はこの岬の彼方に何を見たのでしょうか。
その岬の真正面に立つのは、「津軽海峡冬景色」の碑。はっきりいって興ざめでした。
私のイメージした龍飛岬は、もっと哀しく、厳しいものだったのに・・・。
最後に寄った民話の里・遠野も観光客狙いの俗化が、
里の神秘性を損なっていたように思えました。
うまいものJAPAN うまいもの探究人 鈴木延枝
■■9月のニューフェイス
■そば処 山形・村山市のそば
少し太めで、腰の強い田舎そば系の全粒粉そば。
香り高くしっかりした味がお好きな方にはたまりません。
●松田製麺の全粒粉そば
1把・・・ 368円
6袋セット(めんつゆ付き)・・・3,150円 など
http://www.umaimono-japan.com/matsuda/u-matsuda-top.html
■岩手県宮古市 山口商店の海藻
三陸海岸の中央に位置する宮古湾は、海岸美と漁港として知られるところ。
三陸といえば海産物。
その中から、わかめ・昆布・めかぶ・まつもなど選りすぐりの海藻類をお届けします。
http://www.umaimono-japan.com/yamaguchi/u-yamaguchi-top.html
★★ 塩・にがりなどのサンプルも、引き続きご用意しております。
★「うまいものJAPAN」宛にメールなどでお申込ください。
■■うまいものとの出会い Vol.9
― 小泉武夫先生への手紙 ―
小泉先生
夏の暑いさなか、短い間でしたが、先生の講座を受講できたことは、
私の人生の中で色濃く、思い出として残る経験であったと思います。
毎回90分の講義でしたが、その間、先生は何の資料もテキストも使わず、
まさに、立て板に水、一気呵成に進められ、あっという間に終わってしまいました。
そのおもしろいこと、おもしろいこと、ある時は漫談風に、
ある時は、大学教授らしく、学術用語や化学用語を散りばめて・・・。
くだけていても、コンパクトに抑えるところは抑えて、さすが小泉先生。
テレビで拝見する「うまいもの談義」とは、一味違った印象を受けました。
テーマは「食文化論、長寿のための食生活」というものでしたが、
時々、あちらへ飛び、こちらに戻り、でも醗酵学と醸造学がご専門の先生のこと、
結局は、醗酵とは・・・≠ノ始まり、日本酒礼賛で終わりました。
中でも最高に迫力があったのは、イヌイット(エスキモー)の食べる
キビャック(アザラシの漬物)のお話。
黒板を使って、アザラシの絵を上手に?画かれ、
「これが、アザラシですよ」と云われる。受講生がくすくす笑い出す。
気がついた先生は又もや「アザラシに見えますネ」と念を押される。
皆の笑いは止まらない。
更に、「私の親戚には有名な画家がいるんですよ」と。
でも先生、ヒゲのあるアザラシはよく見かけますが、太ったアヒルみたいで、
頭に毛が3本なんてアザラシは見たことがありません。
このアザラシの腹を割いて、その中にアパリアスという海燕の一種を
100羽くらい詰込んで、腹を縫い、土を掘った穴の中で3年くらい醗酵させる。
出来上がったものは、チョコレート色のドロドロの醗酵液になる。
とにかく強烈に臭いけれど、実に美味しいそうですね。
あの探検家の植村直己さんも大好物だったというお話、
いかに臭い物好きの先生も最初は躊躇したということですから、
私などはさしずめ、悶絶してしまうでしょうね。
そして、日本では近江の鮒酢に代表される熟酢。
これも、イタリアのゴルゴンゾーラチーズに似た味と匂いだと云われていますが、
私は、どうしても拒否反応を起してしまいます。
たまたま先生と帰路をともにした際、私と同行した連れの女性が
「私は、熟酢が大好きなんですよ」と云ったら、
先生は「やあ、熟酢が好きな人は教養があるんですよ」ですって。
サービス精神が旺盛な先生のご発言でも、私は超ショック。
やっぱり私は教養がないんだ―。
少しばかり言い訳をしますと、小泉先生は福島の醸造元のお生まれ、
私は神奈川県の小田原の産。実家から150mも歩けば、もう太平洋。
相模湾から獲れるピチピチの魚をいつでも食べられる環境に育った私には、
魚を熟酢にして食べる習慣がありませんでした。
つまり、蛋白源を長期保存する必要がなかったのです。
たった5回だけの講義でしたが暑さにも拘らず、「味覚人飛行物体」の先生は、
どこからともなく現れ、精力的に講座をこなして去って行かれました。
お顔もつやつや、髪も黒々、本当に若々しい先生ですが、お腹回りがちょっと心配です。
「僕はいつでも、やせる方法は知っているから」と、エクスキューズしていらっしゃいましたが、
そのうち、そのうちと思っているうちに重症になってしまいます。
どうぞ、呉々もお気をつけて下さいませ。
そして、又いつかお目にかかる日を楽しみに、私も精進してまいります。
鈴木 延枝
7月から8月にかけて、東京農業大学教授 小泉武夫先生の5回の講座を受講しました。
小泉先生は、私の尊敬し、あこがれる先輩のお一人です。
勿論、学識も経験も比べようがない方ですが、軽妙痛快なところ、
フィールドワークの豊かな点が大好きな先生です。
私も、ほんの小さな分野で、日本の中のフィールドワークでは、ポスト小泉を目指しています。
夢は大きい方がいい、と自分に言い聞かせながら・・・。
平成16年 長月 鈴木延枝 記 |
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